スーリヤ 豊岡店

昼食をどこでとるか決められないままぼんやりと車を豊岡方面に走らせた。そういえば、このまちに帰ってきたころから一度は行ってみたいと思っている「創作とんかつ」の店がある。行先が決められない今日こそ行ってみようと思ったのだが、入り口に「定休日」の木札がぶら下げられていたので、創作とんかつの店ほどではないが、一度は来てもいいかなと感じていた下のフロアのネパールカレーの店、スーリヤに入ることにした。

同じ看板をあちこちで見かける。中華料理と同様、インドやネパールから料理人を呼んでくるカレー屋も人件費が安いので、飲食店が閉店すると居ぬきで短期間のうちに開店することが多い。簡単に開店できるということはすぐ撤退する可能性が大きいということでもあるのだが、ここはもう数年は続いているので、固定客をつかんでいるようだ。

入店するとそこそこの客の入り。家族連れ、同僚らしきグループが何組かいた。店内にはテーブル席、カウンター席のほか小上がりも。ネパールカレーを小上がり席で食べる。居ぬきならではの光景だ。私が高校生のころ、ここには寿司屋が入っていた。寿司屋が抜けてカレー屋になったのか、中間にラーメン屋やうどん屋をはさんだのかはよく知らない。

メニューを見て一番安い「ネパールセット」を頼んだ。930円。味は甘口、中辛、辛口、激辛のなかから選べるのだが、私は中辛にした。中辛にしてだいたい、辛すぎたと後悔する。中辛と甘口の間に5ランクくらいあればいのにと思う。

f:id:ktnojsn:20150122124357j:plain

10分ほど待っただろうか。運ばれてきたネパールセットは、大きなナンのほかにカレーがひき肉カレーとナスカレーが1皿ずつ、キャベツのサラダ、黄色いライス、つけものみたいなものが大皿の上に載っていた。ヒンズー教徒は左手が不浄と考えていて、右手でナンを器用にちぎり、カレーを包んで食べるというが、私は左手だけでなく全身くまなく不浄なので、かまわず両手でちぎり、カレーに漬けてから食べた。そのうち面倒くさくなり、ちぎったなんをカレー皿に入れて、スプーンでかき混ぜてから食べた。

日本人向けにデフォルメしてあるのか、どちらのカレーもスパイシーなだけでなく、コクもあってうまかった。ナンは上に油をまき過ぎ。そして裏側を焦がしすぎ。焦げは不注意というよりも、「コウヤルトニホンジンヨロコブンダヨナ」と、ネパール人らしき店員は思っているような気がする。

ネパールカレーはほかに市内の2店舗、郊外の1店舗、札幌の1店舗に行ったことがあるが、これまでハズレが一軒もないのは驚異。そろそろ笑っちゃうくらいマズイ店に迷い込んでもおかしくない。